20180519 フェアトレード講習会

皆様が身近に関われる国際協力、「フェアトレード」について講習会を開催しました♪

<執筆者> 山家 汐理
2017-2018年度 地区幹事。
お電話のベテラン風な話し方を練習中。
  • 日時:2018年5月19日(土)
  • 場所:浦和コミュニティセンター 第14集会室
  • 参加:自地区RC5名、他地区RAC3名、自地区RAC17名、ビジター2名
    計27名

フェアトレードとは、直訳すると「正当な貿易」となります。
先進国の人が消費するものの原材料や生産品の大半は開発途上国からきており、その間に仲介業者、輸出入業者、加工業者…などと様々な業者をはさめばはさむほどマージンがとられてしまい、開発途上国の生産者にいきわたる利益はほんのわずか。

よって、フェアトレード団体が数役を担いつつ生産者への最低価格を保証することで、生産者への利益をより大きくし、みんなにとっての「フェア」な貿易をしよう!とうたうのがフェアトレードです。

最近はコーヒーやチョコレートなど、お店でちょくちょく見かけますね🍫☕

今回はJICA埼玉デスクの廣瀬 勝弘さまに講師としてお越しいただき、わかりやすくご講演いただきました♪

砕けた雰囲気でお話される廣瀬さま。

開発途上国の貧困問題

そもそも「開発途上国」ってどんな状況なのか、それについてのお話がありました。
日本が「国家」と定める196カ国のうち、国連が「開発途上国」と定めるのはなんと約150カ国(決め方により若干差異は生じます)。
約4分の1は開発途上国。

では、開発途上国における貧困問題とはどのようなものがあるのか?
貧困になるとどうなるのか?

といった内容を深めるために、グループで別れてワークショップを行いました!

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貧困から発生する問題として、廣瀬さまからは
「栄養が偏る」「社会的な交渉力を失う」「女性・子どもが影響を受けやすい」「長期的な考えができない(目の前のことで精一杯になりやすい)」
などの問題が挙げられたのに加えて、
各グループからは「人間関係が悪化する」「未来に希望がもてない」などの精神的な問題や、
「RCに入れない」などの特殊な問題も挙がりました(笑)

貧困問題とフェアトレード

そういった貧困問題を解決するために、「安定した収入を持続的に得る」ということが重要になってきます。
フェアトレードは、


労働に対する対価が公平に支払われる
生産者も責任感や自発性をもつため持続可能的な生産ができる
生産者が技術や教養を身につけることができる

→社会的な交渉力が身に付く!

などのメリットがあり、開発途上国の自立を目指す貿易であると考えられます。

デメリットもある

そんなフェアトレード、以下のようなデメリットもあります。

販売価格が高め
・品質の均一化が難しい(ものによっては作りが雑だったりする)
・認証までの段階が長い!認証料もとられる!→企業が手を出しにくい
・企業のイメージ戦略に使われてしまう場合も

特に上二つは私たち消費者に直接関わってくる問題で、「多少値段が高くても、よいものだから」と思えないと買いたいと思わない…。
最終的に商品を選ぶのは消費者ですので、どれだけよい商品を作れるか、が課題となります。
また、「フェア」という言葉の聞こえが良いがために、「フェアトレード」の名乗るだけの企業も出てきてしまう…かも?という問題も挙がりました。

ただ、フェアトレード認定マークがついているものは、ちゃんと公式なフェアトレード認証を受けているものです♪

ひとえに「フェアトレード」といっても、貧困、農業、環境それぞれに特化したものがあります♪

念頭に置いてほしいこと

「国際協力」「途上国支援」というような言葉を聞くと、
「貧しいからかわいそう」「先進国が途上国を支援して”あげる”」
というイメージがありませんか?

フェアトレードの学習を通じて廣瀬さまがおっしゃっていたのは、
開発途上国を、「支援してあげる」相手ではなく、「対等なパートナー」として見てほしいということでした。

フェアトレードは、支援のための買い物ではなく
「買い物をしたらいつのまにか支援になっていた」というものである、とのことでした!

フェアトレード商品は、
JICA地球ひろば
スーパーマーケット
雑貨屋(無印良品、Body Shopなど)
カフェ(スターバックス、ドトール、タリーズなど)

など様々な場所で買うことができますので、
毎回は金銭的に厳しいかもしれませんが、「フェアトレードについて学んだな、たまには買ってみよう」くらいにでも
気に留めていただけたらと思います♪

参加者の皆様には、フェアトレードのお菓子をお配りしました!

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参加者の方からコメントをいただきました♪

次年度地区RA委員長 三富 俊之さま
『フェアトレード』という私にはあまり馴染みのない言葉でしたが、今回の講習で仕組みや考え方を初めて知ることが出来ました。その中で生産者が良い品質の製品を作り続けて行く為には労働環境や生活水準が保証され、持続可能な取引サイクルを作って行くことがスゴく重要なんですね。ってことが今回学べました。前回の聴導犬講習もそうですが、今回も新しい発見が多く大変参考になりました。ありがとうございました。
次年度ローターアクト委員長
三富俊之
浦和北RAC 小西 加純さん
フェアトレード商品は消費者の一選択肢であり、フリートレードの価格競争を否定するものでないという意見が私にとっては新鮮でした。生産者に至れり尽くせり支援するのではなく、あくまで自立した生産のためのサポートをするのがフェアトレード団体の意義だということが分かりました。一方で、今回の講演でフェアトレードの魅力も多く学びました。今後は、普段気にしていなかった商品のルーツを意識した上で、もっとよく考えて買い物をするように心掛けたいです!

皆様、ご参加ありがとうございました♪
他地区RAC・ビジターの皆様は、次年度も当地区の行事にぜひご参加ください(^^)
自地区RC・RACの皆様、本年度まだ少し行事が残っておりますので、
まだまだよろしくお願いします!